連載企画 “Coffee as it is”
vol4. 小山 和裕さん

連載企画 “Coffee as it is”
vol4. 小山 和裕さん

私たちの“それぞれを そのままに – as it is -”

探究心を刺激し、淹れ手の価値を向上させる

vol.4 株式会社抽出舎 オーナー小山和裕さん

西荻窪に店をかまえる日本茶スタンドSatén Japanese tea。本格的な日本茶や、抹茶を使ったオリジナルドリンクやスイーツを求め多くの若者が店に訪れる。また、日本・世界初となる唯一の抹茶ラテアート大会「Japan Matcha Latte Art Competition」の主催、日本茶メディア「Re:leaf Record」なども手掛ける、日本茶業界に刺激を与え続けるオーナー小山さんの“as it is” 

優等生はいらない。あえて、魅力的な個性をもったお茶を選ぶ。

日本茶を仕入れる時の基準は、誰が作っているのか、どこでつくっているのか分かるのが第一条件です。また、品質が良いは当たり前ですが、品質が良くても個性として単純に美味しいというもの、優等生というのは求めてはなく、山のお茶など香りが華やかなものや、アフターの香りに変化のあるもの、フルーティーやフローラルなど渋みや旨味甘味だけではない独特な個性があるものを選ぶようにしています。当店では、全国のお茶を扱っているのですが、その土地の特徴がちゃんと出ているお茶を選んでいます。

また、今まではシングルオリジン(単一品種)や単一農園の茶葉を取り扱ってきましたが、今年の1月よりSaténならではのブレンド茶の扱いも開始しました。狙いとしては、当店のブレンドを基準にして香りや旨味、甘み、渋みなどお客様自身が好みを探していけるような基礎となる味を知っていただくためです。

品質が良く、茶農家のこだわりや茶葉の個性がしっかりと出せるものなど、さまざまな茶葉を取り揃えております。嗜好品としての日本茶をトレーサビリティと共に茶農家のこだわりもお客様にお届けたいと思っています。

嗜好品として日本茶を愉しんでもらいたい

日本茶もコーヒーのように、産地や品種、生産者の違いによる味の違いは大きいですが、コーヒー同様に、淹れ方による味わいの変化も探究していけば、さまざまなシーンに合わせた愉しみ方ができ、それがお店の個性へとつながり、日本茶の価値を向上させ、さらに愉しめる飲料になり得ると感じています。

僕が日本茶に興味をもった10年前は、日本茶カフェと呼ばれるお店はほとんどありませんでした。また、日本茶について学べる場所や、飲める場所がありませんでした。品種でお茶を選ぶ、ということもありませんでしたが、今ではお茶にも品種、茶農家、つくりの違いなどが多様化して見えるようになってきました。

コーヒーで言うとシアトル系と言われるスターバックスなどが登場した頃のセカンドウェーブと、スペシャルティコーヒー(シングルオリジン)という作り手が見え、品質が良いコーヒーが到来したサードウェーブという二つの波が、日本茶業界では今まさに同時に到来しているような状態だと思います。また、最近では淹れ手の人にフォーカスしようとしている動きは業界内にあります。

日本茶業界のためにもアーカイブしていくのが必要だと感じた

高円寺の小杉湯にて、廃棄予定の茶葉を使ったお茶風呂を定期的に行っていたり、TOKYO bikeとコラボイベントを実施したりなど、日本茶とユーザーを繋げるイベントやプロジェクトを行なっております。ただ、それらの日本茶業界を盛り上げるべくさまざまな活動をしているとき、“なぜ、日本茶ってメディアがないのだろう?”とふと感じたのです。ブランドやメーカーが運営しているオウンドメディアはあるけれど、業界誌を除くと、日本茶について情報が見られるメディアがありません。一般の人や業界の人たちが気軽にお茶全体の情報を得られる場所として、また、日本茶に興味を持ち一歩踏み出した人の二歩目となるようなお茶メディア「Re:leaf Recrd」を2021年1月に立ち上げました。

日本の生産・加工・販売・消費とそこに関わる“人々”や“カルチャー”にフォーカスし、日本茶の伝統と革新をアーカイブしていくことで、日本茶に関心を持つ人が増え、淹れ手や農家の担い手のためになればと思っています。

最近では、淹れ手にフォーカスしていて、お茶も多様化し品質が向上して色々な茶葉が出てきていますが、淹れ方や器具については追及されておりません。そこで、次なる日本茶の発展になるようにと、日本茶を知り、探究心を刺激し、淹れ手の価値向上を目的とした「Japan Matcha Latte Art Competition」を主催することに至りました。今年で4回目となりますが、今後は国外の大会開催も視野に発展させていきたいと考えています。また、最近ではカフェの専門学校から日本茶の講師を依頼されることが多く、次の世代にも日本茶文化を継承していきたいと思っています。

「Leaf to Relief ー 茶葉から一服へ ー」

茶葉から一服の時間に至るまで責任を持って管理し、日常に溶け込む日本茶の提供をこれからも行っていきたいと思っています。今後も、日本茶に関わる情報や技術を発信し、日本茶のある生活をより豊かに、より楽しく、より面白くという想いを体現できる店として “Satén japanese tea”が日本茶好きな人のためのサードプレイスであることを願っています。

ー A story about coffee

僕らが淹れる時にどうゆう表現をするのか、またお客様が飲まれた時にどう表現をすればいいのか。コーヒーのようにフレーバーホイールのような共通言語がまだないのが現状です。

味わいについて説明する時は、「フローラルの香りで、メロンみたいな味わい」などと表現し、。“甘い”“渋い”などの大枠で捉えるだけではない伝え方をしています。日本茶にも、青味がかったジューシーな味わいだとか、ほうれん草やキャベツだとかの個性のある日本茶の香りもありますが、それらの表現するだけでは伝わりきらないので、僕らがお客様に味わいを伝える時は、分かりやすくかみ砕いた表現で伝えるように心がけています。

もともと、バリスタもしていたこともありコーヒーも好きです。家ではハンドドリップやドリップパックを使ってブラックでコーヒーを飲んでいます。最初にスペシャルティコーヒーに出会った時に飲んでいた名残かな?と思うのですが、ケニアやコスタリカを選びがちです(笑)

小山 和裕さん

2012年頃より茶リスタの道を志す。
100年続く老舗お茶屋のカフェや、日本茶カフェを代表する表参道茶茶の間で日本茶の知識と技術を学び、2016年吉祥寺に日本茶とコーヒーのお店UNI STANDの立ち上げに参画。運営期間の2年間で様々な媒体に取材をいただき、日本茶カフェブームの一角を担うお店へと成長させた。日常に溶け込み、気づきのあるカフェを目指し、日本茶・コーヒー等を軸に様々な世界への繋がりを紡いでいくことを信条とし2018年Satén japanese teaを立ち上げる。

株式会社抽出舎

「Leaf to Relief ―茶葉から一服へー」茶葉から一服を支えるプレーヤーを増やし、日本茶がある生活(日本茶Life)をより豊かに、より楽しく、より面白くするコトを目指し、日本茶スタンドのSatén Japanese teaをはじめ、日本茶メディアのRe:leaf Recordを運営しつつ、リアルからオンラインでの日本茶に出会う環境をご提供しています。

Satén Japanese tea https://saten.jp/

Re:leaf Record https://releafrecord.com/

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