Cores×Minimalコラボ企画
それぞれをそのままに ~as it is~
「コーヒーとチョコレートペアリング」(後編)

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それぞれをそのままに ~as it is~
「コーヒーとチョコレートペアリング」(後編)

前編ではペアリングをする前のおさらいとして、スペシャルティコーヒーやビーントゥバー、Coresゴールドフィルター、Minimalチョコレートについて阪本さん、山下さんにお話していただきました。ここからは実際にコーヒーとチョコのペアリングについてプロの解説をお楽しみください!

「TAOCA COFFEE×’Arhuaco」のペアリング

阪本「一つ目ですが、兵庫県にあるタオカコーヒーのボリビアのノラ・ママニ農園のコーヒーです。コーヒーで有名な地域で生産されているコーヒーで、重さと酸があるコーヒーです。この重さと酸が出るのは、標高1950mという非常に高いで地域で生産されているからなんです。因みに、カカオが取れる地域はどうでしょうか。」

山下「カカオは300mくらいで、1000m以下で採れると言われています。コーヒーもコモディティは低い標高で取れますよね?だんだん標高が高くなっていったようにカカオでも同じようなことが起こると思っています。要は、厳しい環境下で寒暖差があるなかで栽培されると凝縮感が出て、実として美味しくなるはず。カカオもそうなるのでは。と思っているので、標高の高い地域のカカオを買い付けています。」

阪本「コーヒーも20年前と標高が変わってきていて、だんだん標高が高くなっています。当時は、2000mで取れるコーヒーは僅かでしたが、今では2000mなどで栽培されているのは珍しくありません。高い標高で寒暖差があり、凝縮した味わいがするコーヒーはボリビアの代表格です。今回の豆は、焙煎は強くせずに酸を活かした焙煎度合いにしてます。」

山下「ギュっと凝縮されて、ブラックチェリーのような味ですね。」

阪本「そうですね。黒とか紫系のベリー系の味わいがありますよね。合わせるチョコレートは、なんでしょうか。」

山下「コロンビアのアルワコというチョコレートを合わせました。シングルオリジンです。ローカルの品種の話になるのですがコロンビアの野生品種を栽培用にしたカカオ豆で、ヨーロッパの品評会でも賞をもらっている商品です。口に入れた時のトップから最後のアフターまで表情が変わっていく。とうい特徴の面白いチョコレートです。口に入れると白ブドウや白ワインのような発酵感や果実感があって、中盤はカカオバターの油分の甘みがきて、後半は鼻にスッと白い花、フローラルの香りがする。ブドウ感から甘さ、花に変わっていくという複雑な味わいがするチョコです。」

阪本「僕はこのチョコレートが一番感動しました。パッケージカードに白ブドウと書かれていてそれを参考に食べてみました。コーヒーとチョコレートは言語体系が異なるのでそのままストレートにそのフレーバーを感じられないことがあるのですが、これはまさに“白ブドウ”でした。100人いたら95人は白ブドウだよね!となるような味わいですよね。では、さっそくペアリングしてみましょう。」

山下「この組み合わせ、びっくりしました。凝縮感があって、果実感がギューッと凝縮されて口の中で広がりますよね。素晴らしいペアリングですね。チョコの味の特徴でもあるブドウの良いところをギューッと凝縮されてジュースのように口の中で広がるのが面白いですよね。」

阪本「このペアリングばっちりですね。チョコレートの味が分からない人や、フレーバーを勉強を勉強をしたいという人には、このチョコレートはすごく分かりやすいですね。」

山下「コーヒーは温かい淹れたての時から、冷めていく時に表情が変わったりするのでしょうか。」

阪本「すごい変わります。温かいうちは香りも立っているので、鼻から入ってくる“アロマ“と言われているものと、飲んだ時に舌で味わう味と、鼻の奥から感じる香りのことを総称する”フレーバー“、この二つは強く感じますよね。一方で、人間の舌は体温に近いまたはそれ以下ぐらいにならないと敏感に味を感じとれないので、ボヤっとした感じにしか甘さやクリーンさが感じられません。冷めてくると、コーヒーの本質的な甘さやキレイさが出てくるので、冷めたコーヒーではそれらを感じ取ります。そのため、温かいうちは良いな、美味しいなと思っていても、冷めてくると雑味や渋味が出てくる。ということがよくあることですね。」

山下「品質の良い美味しいコーヒーは冷めても美味しいということでしょうか。」

阪本「そうです。丸山健太郎さんには『温かい時と冷めた時までしっかり味をみるんだよ。冷めてから評価が上がるコーヒーが本当に良いコーヒーだから。』と教わりました。」

山下「本当に良いコーヒーを飲んだ時は淹れたてと、冷めた時の両方が楽しめるということですね。」

阪本「逆に望まないコーヒーを出された時には、温かいうちに飲むというのが乗り切るという手段をしてもいいですね(笑)」

山下「チョコレートの味が(フレーバー)分かりやすい。と褒めていただきましたが、チョコレートはコーヒーと違って個体なので、味を閉じ込めることがしやすいです。温度変化によってというのではなく、基本的に個体の状態で味を安定的に香りを閉じ込めることができるので、わりと分かりやすいんだと思います。コーヒーは、温かいうちと冷めた時の印象が変わったりだとか、温かくないと素人だと分からないということがあったりすると思うのですが、それと比較するとチョコレートは比較的分かりやすいと思います。」

「REC COFFEE×SEASONAL」のペアリング

阪本「次は、レックコーヒーのエチオピアのグジ シャキソウというコーヒーです。エチオピアだとイルガチェフェという豆が有名ですが、その辺りの地域のものです。重さもあって凝縮感もある、毛色としては味が全然違います。」

山下「オレンジっぽさがあって、ダージリンとか紅茶っぽさを感じます。」

阪本「さきほどのコーヒーと同じように、重さがあって凝縮感がありますが、こちらの方が明るい印象ですね。酸が明るいんですよ。明るい果実の感じが口の中でパッと広がりますよね。これが、この豆の特徴です。合わせていただくチョコレートは何でしょうか。」

山下「コロンビアの“SEASONAL”というチョコレートでアラウカという地域のものです」

阪本「先ほどのと全然違いますね。」

山下「僕らが表しているフレーバーノートは“チョコレートケーキ”と表現しているのですが、いかがでしょうか?」

阪本「チョコレートケーキの味、すごくします。チョコレートから、チョコレートケーキってちょっとおかしな表現ではないか。と思うのですが、結局どういうことなのでしょうか。」

山下「チョコレートらしい甘さとかフレーバーがあるのですが、チョコレートケーキのように少し生クリームのようなクリーム感や膨らみが全体にあるんですよね。」

阪本「柔らかい印象がフワッとくるような感じですよね。」

山下「要素を分解すると、甘さの方は若干トロピカルフルーツのような感じがあり、ヨーグルト的な乳酸の感じの要素もあって、それらが口の中で合わさっていくとチョコレートケーキになるんですよ。」

山下「単純に食べるとチョコレートケーキ感があるんですけど、ヨーグルト感や凝縮した果実感もあります。」

阪本「このコーヒーとチョコを実際に合わせてみないと、フレーバーノートからは合うかどうかピンとこないですよね。だけど、口の中にザクザクしたチョコレートを残してコーヒーを飲み合わせると、フレーバーが残りチョコレートケーキ感が強まりますね。」

山下「重たいチョコレートケーキをホールのままかじったような感じになりますね(笑)」

阪本「このコーヒーと合わせた時にチョコレートケーキ感が明確になりますね。」

山下「口の中にチョコを残した方がいいというのは、コーヒーとチョコレートを合わせた時、最初の違和感があるのでしょうか?」

阪本「はじめ食べた時に口の中にチョコレートが残っていなかったんですよね。口の中にチョコレートが全くない状態で余韻しかない状態で合わせることペアリングが難しかったです。甘みは感じたのですがチョコレートケーキなのか、何が強くなったの味が理解できなかったので、もう一度チョコを食べてチョコを残した状態でコーヒーを飲んだらグッとチョコレートケーキ感が強まった感じですね。」

山下「感じる時に何を感じたいか。僕らは余韻に合わせてもこれはチョコレートの甘さが強まったな。と感じるのですが、それはチョコレートのプロの解像度だからということですかね。」

阪本「僕は苦戦しましたね。」

山下「それにしてもコーヒー、おいしいですね」

阪本「レックコーヒーは台湾にも出店するなど精力的に展開しているお店ですが、オーナーバリスタの岩瀬さんはバリスタ世界大会で準優勝している方です。」

阪本「果実感広がる、良いエチオピアのコーヒーですね」

山下「このペアリングは、チョコレートが引き立っていますね。因みに、レックコーヒーさんでは、Minimalのホットチョコレートを取り扱っていただいています。」

「STANDARD COFFEE LAB.×’Arhuaco」のペアリング

阪本「最後は、北海道のスタンダードコーヒーラボのコーヒーです。ラテアートの世界チャンピオンになったオーナーバリスタのロースターです。昨年、エチオピアで初めてカップオブエクセレンスが開催された時に入賞したコーヒー豆です。」

阪本「サイーサ農園というところの豆で、先ほどのレックコーヒーのエチオピアの豆よりも生産地の標高が高く、甘さがあってソフトで柔らかい果実感があり、ピーチやトロピカル系の味わいのコーヒーです。」

山下「すごいですね、飲み比べると全然違いますよね。一般的にコーヒーって苦いものだと思われがちですが、本当に良いモノは違いますよね。目をつぶって飲むとコーヒーだっけ?と思うくらい複雑な味わいですよね。」

阪本「今回は、重さがあるコーヒー豆を選びましたが、パナマのゲイシャのように、軽くて紅茶のような味わいのものなどいろいろあるので、今後機会があればコーヒーもチョコもバラエティに富んだ組み合わせをしてみても面白いですよね。」

山下「このコーヒーは、グレープフルーツのような感じありますよね。」

阪本「そうですね、冷めてくるとそのような味わいありますね。チョコレートは先ほどと同じアルワコですよね。だけど、コーヒーが変わったことによって味の変化が全然違いますよね。」

山下「コーヒーによってアルワコの違う表情が引き出されていますね。」

阪本「コーヒーが口に入ってきた時にフッと黄色系の酸味の強いフルーツを感じて、後味がソフトに消えていき、いろいろなフルーツを感じさせる組み合わせですね。」

山下「コーヒーの方の酸も分かりやすいですね。」

MinimalとCoresの相性の良さ

山下「金属フィルターで抽出すると油分がしっかり残りますよね。だから、Minimalのチョコレートと合わせるというのが大事かもしれませんね。先ほどの、1階という話であったように“強度を合わせる”ということを言うと、油分のない軽すぎるすっきりしたコーヒーと合わせるとチョコレート側が勝ってしまうかもしれませんね。コーヒー側の油分がきちんとあることで、チョコとのペアリングがマッチしているのだと思います。」

今回のベストペアリング!

阪本「今回のペアリングで好きな組み合わせはどちらでしたでしょうか。」

山下「最初のタオカコーヒーとアルワコの組み合わせですかね。これが一番、チョコレートの良さを引き出してくれた。というのが、選んだり理由ですね。」

阪本「本音で言うと同じ意見ですね。プロとして何が一番良いかと言うと、タオカコーヒーのボリビアとアルワコの組み合わせが良かったですよね。これが本当に双方の味が引き上がりましたよね。コーヒーマンとしては、このチョコレートのフレーバーが面白く、今まで体験したことのない味わいだったので純粋にチョコレートを楽しめ、さらに表情も変えてくれた。という二段階で面白かったということですね。表情を変えてくれる度合いが大事だと思いますね。それが、強く出た組み合わせですね。もちろん、それ以外の2つの組み合わせももちろん良かったのですが、一番変化が表れたのがこれですよね。」

山下「ここまで変化があると、ビックリしますよね。」

もっと簡単にペアリングを楽しむ

阪本「コーヒーとチョコレートの組み合わせをするとしたらこうすると良いよ。というアドバイスを、最後にもう一度教えてください。」

山下「一つは香りが似ているモノ、先ほども言っている通り2階を合わせるというのが分かりやすいところだと思うんですけど、今日ぜひお伝えしたいことは強度を合わせる。というのを意識してみる。分かりやすく言うと、チョコレートにどの程度のカカオが配合されているかや、油分が入っているか。これを気にしてみてください。割と深煎りのコーヒーとはミルクが入っているミルクチョコレートなどの重たいチョコレート、ハイパーセンテージのカカオ80%などのカカオ濃度の高いものと合わせてみるというのが、ペアリングの入口としては分かりやすいと思いますね。」

阪本「煎りが深いコーヒーとハイカカオと合わせるというのは分かるのですが、ミルク入りが合うというのはどういうことでしょうか。」

山下「カカオ濃度という軸と、油分という軸があると感じています。ミルクチョコレートは動物性のミルクを入れるので油分が重くなるんですよね。カカオ本来の油分というよりは、トータルの油分が多くなると強度が高くなるのでミルクチョコレートの甘みで合わせる。というのが良いと思います。」

山下「あとは、Minimalのチョコレートのシングルオリジンやカカオや砂糖しか使用していないチョコレートの場合は、ハイカカオのチョコレートが良いと思います。」

阪本「コーヒーを勉強したい方におすすの方法としては、理論立てて味を解説できる人と一緒に味をとって、この味をこう感じたたら、このように表現するんだよ。ということを手取り足り、今回のような感じでやることが勉強の早道だと思います。」

司会「ゴールドフィルターで淹れたコーヒーとのペアリング、いかがでしたでしょうか」

阪本「コーヒー側の視点は持っていましたが、チョコレートのプロの方とすることが無かったので、すごく得られるものがたくさんありました。とくに、チョコレート側の考えや味のとり方とか、何を強度としているのかなど、コーヒーと異なっていたので楽しかったです。」

山下「改めてCoresで淹れたスペシャルティコーヒーは豆の味がそのまま出るので、複雑で味が変化していくのが面白いく美味しかったです。冷めた時や口に入れた量とかでコーヒーとチョコレートの表情が変化していくというのが今回よく分かりましたし、なぜそのように感じるのかというのを、阪本さんに教えていただけたので自分の楽しみ方も広がったと思いましたし、とても楽しかったです。」

司会「本日のペアリングは何点でしたでしょうか?」

阪本「未来に繋がる満点です!」

▮ 本日のコーヒーのレシピ

コーヒー粉:24g 

お湯:360ml 

抽出時間:2分2秒

阪本「今のレシピで、今回のチョコレートを買っていただければ自宅でも今回のペアリングを再現することができます。また、山下さんが提唱する土台合わせ、特徴・個性を合わせるということに基づいて、自分たちの身の回りの食材とかで試して楽しんでもらいたいですね。」

▮ チョコレートとコーヒーが買えるお店

Minimal https://mini-mal.tokyo/

TAOCA COFFEE https://taocacoffee.net/

REC COFFEE https://rec-coffee.com/pages/online-shop

STANDARD COFFEE LAB. http://standard-cafe.com/

今回、スペシャルティコーヒーとMinimalさんのチョコレートでペアリング企画を実施しましたが、いかがでしたでしょうか。この企画がみなさまの新たな味覚体験のきっかけとなれば幸いです。

前編はこちら

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